2011年9月19日月曜日

ツール・ド・本屋さん7(完)・・・・渋谷への長い道『隣のアボリジニ』


ツール・ド・本屋さん7店目は、立川の予定だったが、多摩センター(→前回「ツール・ド・本屋さん6」参照)で雨が激しくなって、晩ご飯を食べ、それでも止まず、少し小降りになって来たのが8時、あきらめて元々10店舗目に想定していた渋谷に向かう。

渋谷までは約30km、甲州街道まっしぐらなので、普段なら速度もそこそこ出る。小雨が降っていて、路面がウェットなので、慎重に走ってもまあまあ1時間半。

ところが、時々やってくる豪雨。メガネは水滴で見えないし、路面の深い水たまり、後輪からと行き過ぎる車とが盛大に跳ねを上げる。本はパッキングしたものの、ウィンドブレーカーを浸みる雨が、体温を奪い、さすがにこれは無理、と、歩道橋の下/高速道路の下/閉店したガソリンスタンドの屋根などに避難。ゲリラ豪雨をやり過ごす。
尺取り虫のように、10分走っては休み、ライトに水が入って点滅しなくなっては軒先で修理(といってもばらして水を拭き取って戻すだけ)、国道20号を東へ、東へ。

寒く、べしゃべしゃで、かなり気分的につらい。

渋谷駅前にたどり着いたのは12時を回っていた(既に午前様・・・・)。



【7店舗目:TSUTAYA渋谷店】

DVDやCDのレンタル・販売で有名なTSUTAYAさんだが、実は、書店としても、店舗数や規模でトップクラス。渋谷のTSUTAYAは、ハチ公口の斜め前、センター街の入り口にそびえる巨大なメディア店舗の6~7階。時々やっているフェアや展示も素敵(先日の手塚治虫『火の鳥』原画展、震えました)。


到着は深夜だったので、ツイッター中の人とは会えず、ちょっと残念。


まずは店内を一周。フロアはさほど広くないが、随所に仕掛けが見られるお店。複製原画の展示、フェア棚、関連陳列などがなかなかのツボ。

中でも目を引いたのが、『獣の奏者』、『守り人』シリーズで有名な上橋菜穂子さんのコーナー。ファンタジー小説に並んで、人類学者でもある上橋菜穂子さんの学者としての代表作。


【選んだ本】
上橋菜穂子『隣のアボリジニ』(ちくま文庫)、この本がファンタジー小説に並んで売っているのを見て、嬉しくなって購入。

[上橋菜穂子『隣のアボリジニ』、誇りと妥協、興味と偏見が同居する現実]
冷静で中立的な視線を普通の街に暮らす先住民に注ぐ、
民族間の軋轢を描く、ベストセラーファンタジー作家の原点。

雨はまだまだ強い。
店内併設のスターバックスで、コーヒーとスコーン。温かい飲み物が嬉しい。

ようやく人間の気持ちに戻って、多摩センターで買った『地上はポケットの中の庭』を読む。


少しあたたかい気持ちになって、店を出ると、雨が止んでいる。ラッキー…と、ガード下に停めた自転車まで数十メートル。鍵を外し、荷物を固定、ライトの点灯を確かめ、さあ出発。
家まではもう少し。

・・・・と、一瞬にして再びゲリラ豪雨。
ガード下に閉じ込められて再び1時間。


ってなハプニングはありましたが、何とか2時過ぎに帰宅。
(多摩センターから、6時間かかって帰宅ということですね。)

ま、無事の帰宅が何より。
ああ、寒かった(と、残暑の中ブログを書く)。


【まとめ】
今回、7店舗のそれぞれ個性的な本屋さんで、個性的な本を一冊ずつ購入。
いずれも、書店員さんの気持ちのこもったお店で、迷う時間も選ぶ時間も素敵な時間でした。

ああ、いい旅だった。
今回行けなかった、立川、吉祥寺、阿佐ヶ谷の本屋さんはあらためてチャレンジするとして、今度は天気がいい日に、もう少し余裕を持って回りたいですね。

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