2011年4月13日水曜日

本屋さんに敬意を・・・・本屋大賞2011

本屋大賞2011が発表された・・・・東川篤哉『謎解きはディナーのあとで』(小学館)
 
ベストセラーになってしまうと、ついつい買えない、ちとへそまがりな私*。
この本は、じわじわとベストセラーランキングを上昇中に、大量陳列していた本屋さんの「この本を売りたい!」という熱意と、表紙イラストの雰囲気に負けてジャケ買い。
 
*過去の本屋大賞本では、読みたかったけど、売れてから読むのが悔しくて、読めないままになっている『夜のピクニック』や『告白』・・・・そうは言っても『天地明察』はほとぼりが冷めた頃に読むかな、という、無駄に意地っ張りな私。
 
軽い読み口、アームチェア・ディテクティブとしての緻密な構成。執事とお嬢様、そして嫌みな半端な金持ちの上司というキャラクター設定、毒舌の小気味よいせりふ回し。『三毛猫ホームズ』(最初の1冊しか読んでないのですが)みたいな、うまさが光る。
 
その後、ベストセラーランキングの一位に躍り出て、そして、本屋大賞を受賞のニュースが入ってきた。
読んだ本が評価されるのは、単純に嬉しい。
 
本好き、本屋さん好きな私。
本屋大賞については、売れてる本を追認しているだけでは、という、批判も聞かれる。
しかし、この本は面白そう、売れそう、と思った棚の担当者の書店員さんが、いい場所を確保し、本の詰まった重い段ボールを運び、工夫して陳列し、売れたら売れたで、商品の確保に苦労し、そして一冊ずつ売ってきた結果だから、思い入れがあって当然。
 
本の重さを知っている人たちの賞だから、敬意を表したい。
 
実はあまり新刊文芸書を読まないのだが、過去の本屋大賞本では、2冊だけ、たまたま受賞前に読んでいた。今回の『謎解きはディナーのあとで』と、小川洋子『博士の愛した数式』(新潮社)。
以来、小川洋子さんのファン。
 
今回の本屋大賞も、それをきっかけに、新たに本を好きになってくれる人が増えるといいなと思いつつ。
 
[『謎解きはディナーのあとで』と、小川洋子さんの新作『人質の朗読会』]
 
『博士の愛した数式』『猫を抱いて象と泳ぐ』もよかったけど、今作も期待。
 
美しすぎる表紙。
買うのに迷うこと1ヶ月、さらに読み始めるに1ヶ月。未読。
美しい本を読むには、なにかしら思い切りが必要。半端に読むと失礼な気がして。

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