2010年4月18日日曜日

怪しいものが好き・・・・怪力乱神を語ろう

最近、通勤路の近くにあるせいか、箱根駅伝の圧勝からか、東洋大学が気になる・・・・つい、帯にひかれて買ってみた。
 

[菊地章太「妖怪学講義」講談社]
「妖怪学」の「元祖」東洋大学で120年ぶりに復活・・・・とのこと。
 
「これは授業である。」というコピーがなかなか。
東洋大学の建学の祖、井上円了先生の「妖怪学」を、現代によみがえらせた講義録。
 
「妖怪」の定義がいい。「普通の道理をもって解釈できないもの」(現代語訳 やがた)。
これによると、人魂や幽霊、ポルターガイストから、血液型占いまで。
 
怪しいものは好き。日本文学の最高峰は「雨月物語」*で、「日本霊異記」**がバイブルだったり(笑)する、やがた としては、気になるところ。
 
* 「雨月物語」:江戸時代の読本作家、上田秋成の作。幽霊文学の最高峰。久しぶりに読みたくなったが、実家だ・・・。
 
** 「日本霊異記」:原題「日本国現報善悪霊異記」。平安初期の僧、景戒の作。善行悪事が報われるとする仏教説話集だが、オカルトから奇跡まで、怪しさに満ちあふれている。講談社学術文庫の注釈付きのが手元にあるが、手に入るテキストは多い。ぜひお読みください。いまいち著者不明の今昔物語集よりも、著者景戒のなまぐさ坊主ぶりが彷彿とされ、原初のエネルギーにあふれ、怪しい度は遥かに高い。
 
井上円了先生、哲学者だけあって、解釈できないもの=妖怪を、撲滅するために、全国から妖怪話を収集し、記録し、解釈し、打ち砕くための講演会までして回ったというから、徹底している。
 
一方、120年ぶりに講義「妖怪学」を復活させた著者、菊地章太先生。
娘と星座占い番組を見ながら、「今日の運勢は最悪だ」とか言いながら、そこにある日本人の民族性や心の動きを見ている。軽くて、知的で、なかなかかっこいい。
学生の書いたイラストや質疑応答なども収録されていて、楽しいキャンパスライフな本。
 
分野は違うものの、こういう仕事がしたいですね。
 
★今日の練習:スポーツクラブにて、ステッパー10分、ラン3km。
 
☆今日のお茶:モカ・マタリで、コーヒーゼリー(→こちらの記事「コーヒーゼリー」参照)。今回少し柔らか目に作ってみた。練乳が絡んでいい感じ。

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