2009年11月5日木曜日

ため息がでるような美しい本:「猫を抱いて象と泳ぐ」

◆『積ん読』読書シリーズ◆
最近、引っ越しを機会に自転車通勤を始めたため、読書時間が激減、『積ん読』の本が若干増えている。本棚にスペースがないため、基本、読みたい本を厳選して買ってはいるのだが、買ったタイミングで忙しくなったりすると、どうしても、『積ん読』は出てしまうのだ。読まれない本はかわいそうなので、ちょっと消費拡大しないとね。
 
昨晩、長く『積ん読』だった、本を読んだ。
ため息が出るような美しいお話だった。 こんな本なら早く読めばよかった、なのか、今のタイミングがよかったのかはわからないけれど。
 

[小川洋子「猫を抱いて象と泳ぐ」(文藝春秋)]
・・・と、一緒に積んでおくとしっくり来る本たち。

  • 小林恭二「ゼウスガーデン衰亡史」(福武書店)*
  • ベルンハルト・シュリンク「朗読者」(新潮社)
  • 伊藤宗看・看寿「詰むや詰まざるや - 将棋無双・将棋図巧」(平凡社 東洋文庫)
  • INAXギャラリー「ゲームのデザイン - 盤上の魅力」(INAX出版)

*出版社やタイトルは、やがた が購入当時のものなので、社名等が変わっているものもあります。

「博士の愛した数式」以来の小川洋子ファンなのですが、これは格別。なんでこの本なのか、詳しく解説すると、ネタバレになるので、『積ん読』でしっくりする理由をちょっとだけ。
 
「ゼウスガーデン衰亡史」や「電話男」など、小林恭二さんの本と、グロテスクで、しかも愛にあふれているところが、同じツボ。「朗読者」は最近「愛を読む人」というタイトル*で映画になって話題になりましたが、「朗読者」では朗読の声、「猫を抱いて象と泳ぐ」ではチェス盤上の音を通じて、気持ちを痛いほど伝えている切なさが同じ響き。そして、「将棋図巧」、美しい棋譜に尽きますね。
写真のバックのチェス盤の写真は、INAXギャラリーの図録です。美しいチェス盤やすごろく盤などのゲーム盤のコレクションです。
 
*「愛を読む人」なんてストレートでつまらないタイトルか・・・「朗読者」「The Reader」この押さえた美しさがわからんかな。
 
美しい棋譜を残す・・・でいうと、「ヒカルの碁」も近いかも。
でも、もっと美しい、切ない物語です。
 
これ以上言うと、ネタバレなのでこの辺で。

 
本を読みながら、この本はなんたらと同じ箱に入るとか、この世界はかんたらと相似形だとか、本屋であの本の隣にあったら手に取るだろうな・・・・と思うことがある。この本と一緒に『積ん読』と、いいだろうな、という本を取り上げてみようかと。シリーズ化するかどうかは、微妙に不明。
 
たぶん、松岡正剛さんの千夜千冊の影響かとも、手すさびに俳諧連歌をやっていたために、本歌取りとか、写し、匂いというものに敏感だからかかもしれない。
 
ところで、丸善丸の内本店でオープンした、松丸本舗、行きました?
読書好きなら、ぜひ。
 
○松丸本舗
http://www.matsumaru-hompo.jp/
 
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